海岸線を走るとびしまライド その4
「うどんの原」でちょっと仲良くなった
シクロ乗りのお兄さんにちょっとだけ同行します。
(お兄さんに牽いてもらいます)
だいたい25から30㎞のペースで進みます。
自分ひとりのときはunder25㎞ペース(自分にあまい優しい)だったから、
やっぱり牽いてもらうと速いですね。
キシリウムSLプレミアムのハブ音を褒めてもらいました。
ちなみに、牽いてもらってるあいだは止まって写真撮ってる余裕がなく、
したがって原トンネルから蒲刈大橋の写真がありません……
蒲刈大橋を渡りきると、
お兄さん「あそこに島がみえるでしょ?
自分はあの島々を巡るから、こっちの道を行くよ。
下尻までの最短コースは反対の道ね。」
私「じゃあ、私は最短コースの方へ行きます!」
お兄さん「あ、そう?(意外そうな顔)」
いや、明日もお休みなら、島々巡りもおともしたと思いますが、明日仕事ですからね?
そんなこんなでお兄さんとお別れ。
広島在住と聞いて、今後もめったに会えないだろうし……
と連絡先は交換しなかったけど、今思えば交換しておけばよかったな。
ま、これからも自転車乗ってたら、どこかで会えるね。
お兄さんと分かれてからは、下蒲刈島。
地元の方の生活圏を通ります。
高齢の方が多くって、あちらこちらの日陰で休んで、おしゃべりしています。
30人くらい乗り込んでいる船が停泊しています。
何か催し事の練習でしょうか?代表の人が太鼓を叩いています。
結構平均年齢高めです。こんな老後も楽しいかもしれない。
若者がいないな……と思っていましたが、しばらく走ると、下蒲刈中学校。
小学生か、中学生の女の子が今流行りのクネクネするスケボーの練習をしていました。
(ググったら「ブレイブボード」というらしい。不覚にもちょっとやりたくなりました)
そのままひた走るとすぐ、
安芸灘大橋です。
この橋で本土に上陸します。
……時刻は12:15頃。はてどうしよう。
お兄さんの助言の通り、広島まで行くと、翌日がツライ気がする……
とりあえず、川尻まで行こう。
ということで、走っていると「とびしまcafe」なるおしゃれな建物が。
ここは……寄るしかない!
結果、寄って正解でした。
レモンプリンと広島の地元コーヒーのセット、550円を頼みました。
レモンプリンは、ノーマルなプリンに
レモンジュレ?シロップ?がかかっているものでした。
コーヒーは香りのいい、美味しいコーヒーでした。
それから、とびしま柑橘工房で売り出し中の
「れもんげ」なるお菓子も一ついただきました。
口のなかでしゅわしゅわ溶けて、軽い口当たりのお菓子でした。
川尻駅から輪行する予定だったので、
ここでiPhone6を駆使して、乗り換え駅や時間など調べます。
川尻駅からは電車の本数も少ないので、
ここで調べ事したり、時間つぶしたりできてよかったです。
おみやげも売っています。
私はレモンのトリートメントを購入しました。
岡村島のレモン農家さんと、地元の美容師さんと、
地元のデザイナーさんたちのコラボ商品です。
使い心地は、かなり気に入りました。
髪の毛がさらさらになります。
それから、レモンの自然な香りがとても好きです。
おみやげを物色したあとは、川尻駅に向かいます。
安芸川尻(あきかわじり)駅です。無人改札です。
でもICカードをかざす場所があるから、
(途中下車だとどうなんだろう?
車内にはICカードをかざす場所、見当たらなかったし、
券売機で乗車券を購入しておいた方が無難なのかな)
私の選んだルートはこれ。
実に、4時間30分かかります。
すぐに帰ってしまうのは惜しいと思ったのと、
広島から新幹線に乗るルートは1000円くらい高くて、それをケチりました(笑)
川尻駅に着いたのが13時過ぎ頃。
25分の電車に乗らねばならないので、いそいそと自転車を分解します。
すると、おいちゃんが話しかけてくれます。
おいちゃん「どこに行くんだ?」
私「名古屋です。尾道から今治経由でここまで来て、今から帰るところです」
おいちゃん「名古屋から!じゃあ三原まで行く電車に乗るんだなあ?
今日は午前中に人身事故があったから、時間通り来るかなあ?」
私「えっ!?ほんとですか!?」
こんな調子でおいちゃんと話をしながらも、着々と輪行の準備をします。
電車があと数分で来る事を知らせる音楽が鳴ります。どうやら時間通り来るらしい。
と、おいちゃんが何処かへ行った……と思ったら、
自販機でポカリを買ってきてくれました。
「これ。荷物になるかもしれないけど、どうぞ」
や、優しい……
名古屋で自転車乗ってても、クラクションを鳴らされるくらいが関の山なのに……
これが自転車乗りの聖地と呼ばれる所以か……
(そういえば、この旅では一度もクラクションを鳴らされてないぞ)
おまけにホームまでおいちゃんが自転車を担いで持って行ってくれるというサービス。
男性とはいえ年長者に自転車を担がせるのは、大丈夫かと思って止めましたが、
「仕事で力仕事してるけん大丈夫」
とのこと。聞けば、造船のお仕事で、
重い工具箱やらを持って移動することが多いそうな。
地元の人の優しさに感動しました。
さてぶじに乗れた電車は鈍行です。
1時間とちょっと乗っていなくてはなりませんが、
外をボンヤリ眺めているのも悪くありません。
海のなかを走っている(ようにみえる)景色もみれたりします。
ポカリをおごってくれたおいちゃんは、途中で降りて行きました。
これからゴルフに行ってくる、とのことでした。
さて、三原まで着いたら、福山までさらに電車に乗らねばなりません。
この電車内でも、年配の女性の方が話しかけてくれました。
どこを走ってきたのか聞かれたので、
「とびしま海道を走ってきたんです。岡村島、ご存知ですか?」と言ったら、
「ごめんなさい、知らないわ……」と顔をしかめられました。
もしかしたら地元の方ではなかったのかも。
福山では、特急券を買うのに、有人窓口を利用したところ、
かなりの行列にならぶことになりました。20分強はならびました。
でも自動券売機だと「座席指定ができる場合に制限がある(混雑時は選べない)」と学んだので、最後列を予約すべく、有人窓口の行列でねばりました。
なんとなく、周囲からの視線を感じました。
やっぱり輪行する人ってめずらしいのかな……
それとも自転車乗りの女子がめずらしいのかな……
それから、視覚障害者の方々の団体旅行もみかけました。
すべてゆっくりな動作だけど、
ふつうに一人で窓口に並んで、購入して、
杖で前方を確認しながら、外で待つ仲間に合流……
当人からしたら当たり前なんだろうけど、
サポートなしでも、なんとかなるものなのね、なるほど。
これから視覚に限らず、障害者をみかけたら、
あきらかに困っている時や危ない時は声をかけよう、
でも、一人でできそうな時は見守るスタンスでいこう、と思いました。
特急券を購入したら、乗車券うりばの向かいの土産物うりばで生もみじまんじゅうを購入。
改札を通って、ホームにあがる前のスペースで、和菓子屋さんがお店を開いていたので、桃太郎葡萄大福を購入。
これで、おみやげも、新幹線内での腹ごしらえの準備もバッチリです。
今回の旅は、実は初めての輪行一人旅。
たまに寂しくなることもあるけど、でも基本的には終始とっても楽しかった。
(心中で恋人たちにヤジをとばすのすらなかなか楽しいもの)
みんなと走るのも楽しいけど、一人で走るのも気ままで楽しい。
これからもまた時々決行するぞ、おう!